
古民家の裏の山は、歩いて登ることも難しい、道のない放置林でしたが、ついに軽トラが入れる2.5メートル幅の道を入り口に施し、途中からは林内運搬車が入れる1.5メートル幅に狭めて、なんとか尾根まで辿り着きました。

これから小さな重機で、細かい修正を行なって、水がたまらないように、そして水が走りすぎないように、路肩が崩れないように、勾配と強度を調整します。

壁面から水が沸いているところは、止めずに湧き出させて水路に誘導。路面は雨のときに泥濘まないようウッドチップを撒く。道の路肩下の土がむき出しの法面には、木の枝や有機物を等高線状に置き、泥水が流れないように。泥水が流れると、法面の土が硬くなり植物の芽が出にくく、微生物も増えません。
あとは山全体の風通しを良くしていきます。


先日の強風で、ずいぶんこの山に風が入ったのが、下から観察していてよくわかりました。
風通しの程よい山は、山の大地に空気が入り、多孔質になる。木を切りすぎると、それは風が急速に通り過ぎるだけで命が育ちません。てきどな風通しは小さな生き物や植物を多様に増やし、水の涵養は格段に良くなる。そのような土地は人が立ち入ると、とても心地よく感じる空間となります。